V:tR がやってくる!

中編に戻る

 十月も過ぎて冬、もうすぐ年末です。

 今回、最初は、氏族やら盟約やらを紹介しようと思っていたんです。でも、Role&Roll Vol.26 で紹介されていたのであまり必要を感じなくなってしまいました。

 そこで予定を変更して、もう少し別な所を紹介していこうかな、と思います。

グール

 グールって知っていると思います。アラブの怪物です。食屍鬼なんて訳されることも多くて、ファンタジーRPGではお馴染みですね。

 これ、『ヴァンパイア』にも出てきます。でも、そういった死体を食うイメージではありません。このゲームのヴァンパイアの血っていうのは体を維持するのに必要なだけでなく、魔法的な力も持っていて、人間に飲ませて自分の下僕としてしまうことができるんです。その下僕の名前がグール。

 しかも下僕にする方法が、意思を奪うのではなくてある意味逆。自分に対する愛情を植え付けてしまうんです。偽の生(=レクイエム)を生きているヴァンパイアが、偽の愛情で下僕を作る。どこまでいっても偽物ばかり——。ぞくぞくきます。

 ヘルハウンドやホムンクルスなんてのもいます。これもファンタジーRPGでお馴染みの言葉ですが、やはりそのままではありません。

 こうして、『ヴァンパイア』は他でも見られる要素を使いながら、独自の物に“再解釈”しています。念の為言っておきますけど、何もファンタジーの物ばかりではありませんよ(グールはヴァンパイア小説か何かをモチーフにしているんじゃないかと思います)。こういう再解釈って最初は新鮮に思ったり鼻についてそれだけなんですが、慣れてくると段々、読んでいるユーザーの方の発想に独自性が出てきますね。

 面白いキャラクターがやれます。あるいはシナリオ。

盟約

 やっぱり盟約の話をしちゃいます。

 上で言った再解釈、勿論盟約でも行われていて、その一つであるランケア・サンクタムをちょっと紹介したいと思います。分かると思いますが正面からの捉え方じゃないので、ゲームをやる前には Role&Roll やSTの説明で確認してくださいね。

 この盟約では、ヴァンパイアの始まりはキリストを槍で突き刺したロンギヌスだと信じています(ヴァンパイアの始まりについては、他盟約と合わせた全体での“定説”はありません)。キリストの血を浴びて永遠の生を手に入れ、同時に神によって、日光や吸血に関する呪いを与えられた、と言うのです。

 それで、どことなくカトリックっぽい雰囲気を持った盟約になっているわけです。その“原罪”を元に、ヴァンパイアとしての道徳を作り上げ、更にはそれを布教してヴァンパイアの道徳の提供者になろう、というように。

(ロンギヌスやカトリックの再解釈) 第三パート:再解釈だけだと鬱陶しいけど、隙間というから意図さというかなんでもいいツールボックス思想があるから全然意識が違う。 「プレイの風景」と中篇で言っていたが、更に先延ばし。 実際にはシナリオを載せるか? 目次ページの「後編」の下の言葉、考えないとな。 シナリオ例。ロードムービーとか。 想像力の共鳴。FEARゲーほどワンパターンでなく、かといってプレイ不可能だったり面倒だったりするほどユーザーに丸投げでも無い。 ヘンテコな設定たち。ランケア? ドラクル? モルブス。 再解釈。ガーゴイル。グール。 「本物は無い」ということ。そしてそれを自覚していること(ツールボックス。これはいい過ぎかな)。 あとがきで札幌近郊の人とか週末IRC使える人とか一緒にセッションしましょうという呼びかけ。

V:tR がやってくる! のページに戻る
ヴァンパイア:ザ・レクイエムのページに戻る
ホームに戻る