漸く秋も終わりましたね。
今回は、『ヴァンパイア:ザ・レクイエム』がそれほど目新しいシステムではないという話をしたいと思います。
『ヴァンパイア』は現代の影に潜むヴァンパイア(吸血鬼)をプレイするシステムですが、ヴァンパイアと言っても色々あるので、一応このシステムでの設定を挙げておきましょう。
見たことのある設定なのですから、シナリオも今まで通りに作ればOKです。
「ばれずに血を吸うには、親しくしてくれる(誰にもばらさない)人から血を吸うしかない。でも……」とか、
「長いことヴァンパイア社会で生きてきて、たまに人間と接すると、いつの間にか自分が“化け物”に成り下がっていて……」とか、
「あまりに長く生きたヴァンパイア。いい加減生きるのに疲れて、死に方を考え始めるが、そんな折……」とか、
「まるで救いの無い人生の中、ようやくひとかけらの“光”を見出す。しかしそれすら長老(長生きしたヴァンパイア)の掌の上で……」とか。
簡単ですね?
『ヴァンパイア』には〈人間性〉というデータがあって、「どれだけ人間に近いか」「どれだけ内なる凶暴性を抑えておけるか」を表しています。つまり、「人間とヴァンパイア(=自分)との差」「二度と戻れないあの頃」といったテーマを扱えばいいわけです。
でも、どこかで見たテーマだからと言って侮る無かれ。同じシナリオでも、どういうわけか、『ヴァンパイア』でプレイすると独自のセッションになってしまいます。何故か? それを次回はお話しようと思います。